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平成29年度 年次経済財政報告 ―技術革新と働き方改革がもたらす新たな成長― に目を通した

2017/11/15 #白書

By Yusuke Takita


こんにちは。Takitaです。

内閣府が出している経済財政白書/経済白書 平成29年度 年次経済財政報告に目を通して、気になったポイントを抜粋して概要をまとめました。

抜粋されている箇所やまとめは私の興味関心に依存しているため、もし興味を持たれたらご自身で白書を覗いてみるのがオススメです。
PDFとHTMLのふたつの形式で公開されていますが、WebだとHTMLの方が読みやすいです。

平成29年度 年次経済財政報告 ―技術革新と働き方改革がもたらす新たな成長― (HTML版)

まとめ

経済状況

  • 日本経済は回復基調
  • 景気回復の長さは戦後3番目になった可能性がある

労働環境

  • 少子高齢・人口現象の影響で人手不足感が今後さらに高まるため、労働参加率をあげていくことが課題

労働生産性

  • 日本の労働生産性上昇率(時間あたりの作業効率)は長期的に下降傾向で、アメリカと比べて6割、欧州の主要国のおよそ8割程度と低い
  • 国際的にみると、一人当たりの労働時間が短い国ほど、一人当たりの労働生産性も高いという相関関係がみられる

技術革新

  • 2020年までの間にデジタル経済、特にICTによって新たに創出される需要は、生産誘発額で約4.1兆円、付加価値額で約2.0兆円に上るとの総務省の推計がある(特にコミュニケーション型・育児向け見守り型・介護向け見守り型のサービスロボット)
  • フィンテックの利用状況について、電子マネーやデビットによるキャッシュレス決済金額をみると、2015年時点で5兆円程度と2012年の2倍程度まで規模が拡大している

働き方

  • テレワークは13%程度しか広がってない

抜粋

  • 我が国経済は、2012年11月を底に緩やかな回復基調が続いている。今回の景気回復は、バブル景気(1986年12月~1991年2月の51か月)を抜き、第14循環(2002年2月~2008年2月の73か月)、いざなぎ景気(1965年11月~1970年7月の57か月)に次ぐ戦後3番目の長さとなった可能性がある1。
  • 有効求人倍率がバブル期並みの水準になるなど人手不足感が高まっている。長期的にみても、少子高齢化・人口減少が進み、人手不足が継続することが見込まれており、我が国経済の持続的成長のためには、労働参加率を高め、かつ生産性を向上させていく取組が求められる。
  • 我が国の労働生産性上昇率は長期的にみて低下傾向にあり、その水準についてドルベース(購買力平価)に換算してみた場合も、アメリカと比べて6割程度、欧州の主要国のおよそ8割程度2と低い。
    • こうした我が国の生産性の低さを労働面からみると、欧米と比較して長時間労働に従事する者の割合が高く、時間当たりでみた仕事の効率が低くなっている。
  • 国際的にみると、一人当たりの労働時間が短い国ほど、一人当たりの労働生産性も高いという相関関係がみられる。
  • 企業の創立年が新しい企業において、長時間労働是正策とテレワークとの組合せを実施することが生産性を向上させる効果が高い。これは、新しい企業では、仕事のやり方や組織の硬直性が少なく、WLB施策の導入が効果的に進んでいる可能性を示唆していると考えられる。また、企業を労働者の移動(転職や離職が多いか少ないか)で分類した場合についてみると、労働者の転職や離職が少ない企業の方が、長時間労働是正策を実施する効果が高い状況がうかがえる(第2-2-7図(2))。
  • 2015年以降、未就学の児童のいる世帯についても女性の有業率が高まっており、こうした世帯の所得が伸びている(第2-3-7図(1))。家事負担を軽減させるために惣菜など調理済みの食料を購入したり、育児のために保育サービスを利用したりと、家事や育児の代替のための支出を増やす傾向がみられる。
  • 転職市場の現状をみると、転職後賃金が低下し、それを挽回できないとする労働者の割合が高く、転職後に離職をする確率は同じ職場に働き続ける場合よりも高い
  • 経済協力開発機構(以下、「OECD」という。)加盟国等の18か国を対象としたデータに基づき、設立後2年以内の企業(以下、「スタートアップ企業」という。)と10年以上経過した企業(以下、「成熟企業」という。)について雇用者数の規模を比較すると、アメリカ、ルクセンブルク、カナダ、ベルギーでは、製造業・非製造業ともに成熟企業はスタートアップ企業よりも雇用者数が平均して7倍程度となっており、特定の業種に限らず設立後10年程度で他国と比べて急速に成長していることがうかがわれる(第3-1-4図(1))。一方、日本では製造業・非製造業ともに成熟企業の雇用者数はスタートアップ企業の1.5~2.0倍とごくわずかな増加にとどまっているほか、その平均規模も18か国中最下位となっている。スタートアップ企業が10年を経過しても、規模が小さいまま成長していない状況が見て取れる11。
  • 起業家率12(18歳から64歳までの人口に占める「新事業の立ち上げに関与した人」もしくは「新事業の経営者」の割合)を国際比較すると、日本は2014年に4%と、アメリカ、オーストラリア、カナダの3分の1弱であるほか、28か国中最下位であり、起業活動自体も低調であることが分かる(第3-1-4図(2))。
  • 大企業(中堅企業を含む)では2015年度に一人当たり50~60万円程度のICT資本が装備されている一方、中小企業では5万円程度の装備しかなく、両者のかい離が大きいことが分かる。
  • 中小企業経営者へのアンケート調査結果をみると、ICT投資を行わない理由として「ITを導入できる人材がいない」が43%、「導入効果がわからない、評価できない」が40%と突出して高いことに加え、「コストが負担できない」や「業務内容にあったITがない」、「社員がITを使いこなせない」も26%程度となっていることから、ICTに精通した人材が不足する中で、ICT導入による効果を実感しにくい状況にあることがうかがわれる(第3-1-6図(2))。
  • 経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」をみると、2016年におけるインターネットでのBtoC(Business to Consumer)市場の規模は、財が8.0兆円、サービスが5.4兆円、ゲームや音楽配信等のデジタル・コンテンツが1.8兆円となっている。また、ネットを通じた中古品のリユース市場についても1兆円規模に達している。
  • この他、フィンテックの利用状況について、電子マネーやデビットによるキャッシュレス決済金額をみると、2015年時点で5兆円程度と2012年の2倍程度まで規模が拡大している43。
  • 2020年までの間にデジタル経済、特にICTによって新たに創出される需要は、生産誘発額で約4.1兆円、付加価値額で約2.0兆円に上るとの総務省の推計がある44。特に、需要創出が大きい分野としては、コミュニケーション型・育児向け見守り型・介護向け見守り型のサービスロボットであり、当該効果は4,700億円程度と大きい。次いで、ICTの活用により住宅内の省エネや見守り・防犯等を可能とする住まい(スマートホーム)の効果が3,300億円程度と見積もられている。もっとも、当該試算はICTに係る新しいサービスやアプリケーションを特定して算出していることから、広範囲なICT分野における市場拡大や創出効果の一部に過ぎず、実際の需要創出効果はさらに大きいと予想される。
  • スマートフォンの普及により、個人がいつでもどこでもインターネットにアクセスできる環境が整う中で、個人の保有する資産や時間などを、インターネットを介して不特定多数の個人の間で共有することが可能になってきている。こうした動きはシェアリングエコノミーと呼ばれ、様々な可能性と課題を生み出している。
  • Society 5.057とは、「サイバー空間の積極的な利活用を中心とした取組を通して、新しい価値やサービスが次々と創出され、人々に豊かさをもたらす、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く人類史上5番目の社会」とされている。少子高齢化が進む我が国において、個人が活き活きと暮らせる豊かな社会を実現するためには、IoTの普及などにみられるシステム化やネットワーク化の取組を、ものづくり分野だけでなく、様々な分野に広げ、経済成長や健康長寿社会の形成等につなげることが重要である。
  • テレワーク導入企業の割合の推移をみると、2005年末に約7%であるのに対し、2016年9月末でも約13%と6%ポイント程度しか改善していない。また、導入企業におけるテレワークを利用する従業員の割合を30%以上と回答した企業の割合は2011年末には12%程度で2016年9月末には13%程度とほとんど拡大していない(第3-2-4図(1)(2))。もっとも、テレワークを利用する従業員の割合が10%以上30%未満と回答した企業の割合は近年拡大している。
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